例解 和文英訳教本 (文法矯正編)

概要

かかった時間

  • 英作文覚える時間を別にすると 40 時間くらい

感想

  • 解説丁寧でわかりやすかった

    • 細かいニュアンスの違いが丁寧に説明されている

    • これまで習っていた内容に対して、別のわかりやすい視点をもらえた

    • 文語体・口語体についての解説も豊富

  • 基本すぎる内容はスキップされているのもよかった

読書メモ

第 1 章: 時制

1: 現在形

  • 現在形は原則的には半永久的なことを表す

  • 「半永久的にすること = 職業」なので、What do you do? は「ご職業はなんですか」となる

    • しかし、この答えに I'm a student. と答えてもよい

    • 永久に学生をやっているわけではないが、現在形では「しばらく続けているもの」=「安定的なこと」を表せる

    • これが「永久」と言わず「半永久」となっている理由

  • なので「不変の真理」や「習慣」についても現在形で表せる

  • ただし、be 動詞や have 動詞を中心とする、いわゆる状態動詞と用いる際には例外的に「現在のことを表す」こともある

  • ★ 現在形とは

    • 原則的に半永久的なことを表す

    • 状態動詞(主に be 動詞と have 動詞) → 半永久的なこと or 現在のこと

2: 進行形

  • 現在形と現在進行形の違い

    • a: I go to school every day. <現在形>

    • b: I'm going to a driving school now. <現在進行形>

    • 安定したニュアンスを表すなら現在形、一時的な出来事を表すなら「不安定さ」を内包する進行形がふさわしい

  • 進行形の特徴

    • 活動中

      • My father writes novels. <永続的>

        • 父は物書きである

      • My father is writing a novel. <活動中>

        • 父は小説を執筆中だ

    • 不安定・一時的

      • You are very kind. <永続的>

        • 君は(いつも)とても親切な人だ

      • You are being kind today. <一時的>

        • 今日はいつになく親切だね

    • 未完了

      • The patient is dead. <永続的>

        • その患者はもう亡くなっている

      • The patient is dying. <未完了>

        • その患者は死にかけている

    • 感情的

      • Tom usually complains. <客観的>

        • トムは普段から愚痴が多い

      • Tom is always complaining. <感情的>

        • トムは文句ばかり言っている

  • think の現在形と現在進行形の違い

    • think の目的語が that 節のときは現在形しかありえない

    • think about 〜 や think of 〜 の場合は現在形も現在進行形も両方可能

    • 現在形の場合は「日頃からの自分の意見」、現在進行形の場合は「一時的思考」を表す

3: 状態動詞と動作動詞

  • 動詞には大きく 2 種類ある

    • 状態・心理・無意識な知覚などを表す状態動詞

    • 動作・意識的な知覚などを表す動作動詞

  • 状態動詞の主なもの

    • 状態

      • be / have / belong / consist / contain / differ / exist / own / possess / resemble

    • 好き嫌い

      • like / love / prefer / hate / hope / want / wish

    • 思考

      • believe / consider / doubt / fear / find / imagine / suppose / think

    • 認識

      • forget / know / recognize / remember / trust / understand

    • 知覚

      • see「(自然に)〜が目に映る」/ hear「(自然に)〜を耳にする」

  • 状態動詞は原則的に進行形にできない

  • ただし、「一時的な状態」を強調する場合は進行形にできる

  • 他にも状態動詞と動作動詞で意味が異なる場合は、進行形にできるものもある

    • 例 1

      • Catherine has blue eyes. <状態動詞>

        • キャサリンは青い目をしている

      • Catherine is having sandwiches. <動作動詞>

        • キャサリンはサンドイッチを食べている

    • 例 2

      • Biff looks exactly like his father. <状態動詞>

        • ビフは父親にそっくりだ

      • Biff is looking at Sally. <動作動詞>

        • ビフはサリーの顔を見ている

    • 例 3

      • I can see Sirius. <状態動詞>

        • シリウスが見える

      • I am seeing her parents on Sunday. <動作動詞>

        • 彼女の両親と日曜日に会う予定だ

  • 「着る」の場合、状態動詞は wear で動作動詞は put 〜 on

4: be 動詞 + always + doing 〜

  • 進行形による批判的表現

    • be 動詞 + always + doing 〜: 四六時中〜ばかりしている

    • 現在形だと客観的、現在進行形だと感情的な表現になる

    • 現在進行形と always をともに使うことで、批判的な意味になる

コラム 1: and と but

  • アカデミックな書き方では、and や but などの等位接続詞(他にも or / so / for / yet / nor)の先頭を大文字にすることは敬遠される

  • But ならかわりに However を用いる

  • And「しかも、さらに」なら、And よりも Besides / In addition / Further / Moreover などを使う

    • これらはすべて堅い文語体だが、On top of that は口語体でも使える

5: 過去進行形 + when + SV

  • 「暗がりを歩いていたら、急に誰かに肩をたたかれた」をどう訳すか

    • 「歩いていた」の時制は過去進行形、「肩をたたかれた」は過去形で良いというところまではわかるが、この 2 つの文を when でつなぐ際、どちらの文を when 節に入れるべきか

    • また when 節は文頭に入れるべきかどうか

    • 普通に書くと a: When I was walking in the dark, someone tapped me on the shoulder. となるが、英米人の先生が書くと b: I was walking in the dark (,) when someone tapped me on the shoulder. となる

  • a と b の違い

    • b のほうが後半で「突発的に何かが起きた」という感じがでる

    • When + SV とすると、主節の SV の存在が予想できるので、先にオチがわかってしまう

    • b のほうだと、when が来るまでは、もう 1 つ文が続くことが予想できない

  • 過去進行形 + when + SV

    • ただし、どんな文でも when 節を後半にすれば、突発性が出るわけではない

      • 前半の文の時制が過去進行形か was (just) about to do 〜 でなければならない

  • ★ 過去進行形 + when + SV

    • 1: S1 + was doing 〜 (,) when S2 + (suddenly) + V(過去形) ...

      • S1 が 〜 してたら、(突如) S2 が ... した

    • 2: S2 + was (just) about to do 〜 (,) when S2 + (suddenly) + V(過去形) ...

      • S2 が 〜 しようとしたら、(突如) S2 が ... した

6: 現在完了(継続)

  • 過去形は「今」を含まない

    • 「過去のある時点から現在に至るまで続く状態」を表すのが「現在完了」(have + p.p.)

    • have + p.p. の基本的な意味は「現在から過去を振り返る」である

  • from 〜 と since 〜

    • since は「時間の起点から現在まで」、from は「時間の起点」を示すだけで、この場合は普通「時間の終点」を表す to を使う

    • since は線分、from は点

  • 現在完了 4 つの意味

    • 継続・経験・完了・結果の 4 つであるが、よく考えると「継続」と「完了」は矛盾している

      • 現在完了の意味が 4 つのどれなのかを明示するために、何か副詞や前置詞句などを加えなければならない

      • 継続

        • I have lived here for ten years.

          • 私は 10 年間ここに住んでいる

        • I have been busy since this morning.

          • 私は今朝からずっと忙しい

      • 経験

        • Have you ever been to Europe?

          • ヨーロッパに行ったことがありますか

        • I have never read his book.

          • あの人の本は読んだことがない

      • 完了

        • I have just finished my work.

          • 私はちょうど仕事を終えたところです

        • I haven't cooked lunch yet.

          • まだ昼食を作っていません

  • 現在完了の意味の判別になる副詞(句)

    • 継続

      • for 〜: 〜間

      • since 〜: 〜以来(前置詞 or 接続詞)

      • How long 〜?: どれくらい〜?

      • always: 昔から

    • 経験

      • ever: これまで(疑問文のみ)

      • never: 一度も〜ない

      • before: 以前

      • often: たびたび

      • once: 一度、かつて

      • 〜 times: 〜回

    • 完了

      • just: たった今

      • yet: まだ(〜ない)(ふつう否定文で)

      • already: すでに

      • now: もう

  • 結果を表す現在完了だけは、このような副詞を伴わない場合が多い

  • 継続の現在完了は for や since などを伴うと書いたが、「幼い頃から」の訳は have always + p.p. だけでもよい

    • これだけで「昔から〜してきた」の意味になる

7: 現在完了(結果)と過去形

  • 結果を表す現在完了だけは、他の現在完了が伴うような副詞を伴わない

    • Emi has gone to Europe.

      • エミはヨーロッパに行ってしまった

    • Spring has come.

      • 春が来た

  • 過去形と結果の現在完了

    • 現在完了はその名の通り、「現在」に意味の重点が置かれる

      • have + p.p. の基本的な意味は「現在から過去を振り返る」

      • つまり、この時制で表される事柄は「現在もその状態が持続している」

      • そのため、Spring has come. は喋っている時点でも、まだ春ということになる

    • 一方 Spring come. だと「もう春ではない」を含意することになる

      • 「今」でなければ「いつだ?」ということになるので、過去形の文には文脈で明らかにわかる時以外は、「いつ?」に相当する語句が必要

      • 例: Spring came later than usual this year.

        • 今年は春の到来が例年より遅かった

  • ★「〜した」の時制

      1. 現在完了:「今」を含む

      1. 過去形:「今」を含まない →「いつ?」に相当する語句を伴う

コラム 2: 所有格

  • 所有格にできるのは原則として人間を表す名詞だけ

    • なので「歴史の試験」は history's test とはできない。the history test(exam) / a test in(on) history となる

  • 例外

    • 時を表す名詞

      • today's / yesterday's / ten minute's walk など

    • 地名・天体を表す名詞

      • Japan's land 日本の国土 / the city's population その都市の人口 / the earth's surface 地球の表面

    • 慣用表現

      • within a stone's throw 目と鼻の先で

8: 現在完了形(継続)と現在完了進行形

  • 現在完了進行形で用いる動詞は原則的には動作動詞だけ。状態動詞はだめ

  • 動作動詞を現在完了で使った場合、原則は「完了」か「結果」の意味になる。そして「完了したこと」や「結果」に重点が置かれる

  • これに対して、現在完了進行形は「行為そのもの」「プロセス」に重点が置かれる

    • つまり「それまで何をしていたのか」「それまではどういう状態だったのか」ということを強調する

    • I've done my homework. Now I can go out.

      • 宿題が終わった。これで遊びに行ける。

    • I've been doing my homework, so I'm really tired.

      • ずっと宿題をしていたのです。だからヘトヘトなのです。

  • 現在完了にするか現在完了進行形にするかの判断は、その後の文脈に依存することが多い

  • 過去進行形の注意点

    • 過去進行形は「期間を表す語句」と一緒に使えない

    • これは現在進行形も同様

  • ★ 完了形と進行形の注意点

    • 1: 動詞の種類

      • have done: done は状態動詞 or 動作動詞

      • have been doing: do は原則、動作動詞のみ

    • 2: 重点

      • have done (動作動詞の時):「完了したこと」「結果」に重点

      • have been doing:「行為そのもの」「プロセス」に重点

    • 3: 現在進行形・過去進行形の注意点

      • 進行形は「期間を表す語句」とは使えない

9:「〜してから x 年になる」

  • 「父が亡くなってから 10 年になる」を英語で書けるか

    • 1: My father has been dead for ten years.

    • 2: It has been ten years since my father died.

    • 3: It is ten years since my father died. (英)

      • イギリス英語では可能だが、アメリカ英語では since を使う場合は現在完了を用いる

    • 4: Ten years have passed since my father died.

    • 5: My father died ten years ago.

  • 「アルバイトを始めてから 1 週間にしかならない」の英訳

    • 1: I have only been working part-time for a week.

      • have worked の現在完了では不適切。行為そのものに重点が置かれているので、現在完了進行形が適切

    • 2: It has been only a week since I started working part-time.

      • 2・3・4 共通で since の中が I worked だと不適切。since の中は「起点」を表す動詞が入る。began でもよい

    • 3: It is only a week since I started working part-time. (英)

    • 4: Only a week has passed since I started working part-time.

    • 5: I started working part-time only a week ago.

  • only の位置

    • 1: 修飾する語句の直前

    • 2: not と同じ位置 → be 動詞や助動詞の後、have(had) と p.p. の間

  • 「もうすっかり仕事に慣れた」の時制は?

    • get used to (動作動詞) を使う場合

      • 過去形を使うと、「今」を含まないことになってしまうので、現在完了が正しい

      • I have already got used to it. となる

    • be used to (状態動詞) を使う場合

      • この場合、状態動詞の現在形は現在の状態を表すこともある

      • be 動詞の現在完了の形は、普通「継続」の意味になることが多い。また「継続」の意味であることをはっきりさせるために、for / since / always を伴うのが普通

        • 「結果」の意味になることはない

      • なので、I am used to it. が正しい

10:「最近」

  • 最近 / この頃 / 近頃、を表す英単語は大きくわけて 2 通り

    • these days / nowadays: 現在形(状態動詞の場合) or 現在進行形(動作動詞の場合)

    • recently: 現在完了(進行形) or 過去形

    • lately: 現在完了(進行形)

  • these days / nowadays は悠久の時間とも取れる、かなり長い期間

    • 例: These days the weather is changeable.

      • この頃は天候が変わりやすい

    • 「昔と違って最近は」の意味

  • 一方、recently や lately の時間的守備範囲はかなり短い。これらは「現在」という時間に近い

    • だから現在完了と用いることが多い

  • ★ these days と recently の使い分け

    • these days / nowadays:「昔と違って最近は」

    • recently / lately:「(狭い意味で)最近、ついさっき、この間」

  • 現在形と現在進行形

    • these days や nowadays は「半永久的」ともいえる長期間について言及しているから、現在形と使うのが原則

    • ただし、動作動詞の場合は、現在進行形にしたほうがよい

11: 大過去

  • had + p.p. が示す時制は 2 つあると考え、1 つが大過去、もう 1 つが(狭義における)過去完了という立場で説明する

  • 大過去とは

    • 「大過去」は「過去形で示される時点よりも前に起きたこと」を表すのに使われる

    • 例: Mary lost the ring I had given her.

      • メアリーは私があげた指輪をなくした

  • 大過去は単なる過去形でもよい

    • Mary lost the ring I had gave her. でもよい

    • 常識でわかるので

  • 事が起きた順に書くなら、すべて過去形でよい

  • 「昨日の数学の問題は思ったよりやさしかった」の「思った」の時制は?

    • 「問題が簡単だった」と判断した時点より前なので、大過去を使って had thought にしてもよいが、単なる過去形でも十分なので、単に過去形 thought でもよい。むしろこのほうが普通

12: 過去完了(完了)

  • 過去形と had + p.p. の違い

    • a: When we arrived at the station, our train left.

      • これだと「駅に着いた」時間と「列車が出発した」時間は同じということになる

    • b: When we arrived at the station, our train had already left.

      • これだと「列車が出発した」ほうが「駅に着いた」よりも前に行われたことがわかる

  • (狭義の)過去完了とは

    • 大過去の場合は単なる過去形で代用してもよかったが、(狭義における)過去完了は過去形では代用できない

  • 過去完了とは、過去のある時点までの「継続」「経験」「完了」「結果」を表す

    • 継続

      • They had been married for ten years when they had their first baby.

        • 第一子が産まれた時、2 人は結婚 10 年目であった

    • 経験

      • John had never seen a mirage till that time.

        • ジョンはそれまで蜃気楼を見たことがなかった

    • 完了

      • I had just finished my homework when he came in.

        • 彼が入ってきた時、僕は宿題をやり終えたところだった

    • 結果

      • Tomomi said he had split some coffee on the tablecloth.

        • 知美はテーブルクロスにコーヒーをこぼしたと言った

  • 過去の時点が示されているところが現在完了と異なる

  • ★ had + p.p. は 2 つある

      1. 大過去: 過去よりも前の過去を表す(単なる過去形でもよい)

      1. 過去完了: 過去のある時点までの「継続」「経験」「完了」「結果」を表す

13: 過去完了(結果)

  • 「結果」を表す過去完了

    • 日本語で言う「〜してしまっていた」という意味を出したいときに使う

  • あるいは過去完了とは「現在完了を過去の方へ平行移動させたもの」と考えても良い

14: 直説法と仮定法

  • ★ 仮定法の公式

    • 仮定法過去

      • If + S + [過去形 / were] 〜, S [would / could] + 動詞の原形 ...

    • 仮定法過去完了

      • If + S + had + p.p. 〜, S [would / could] + have + p.p. ...

  • 近い形と遠い形

    • 本書では直説法のことを「近い形」、仮定法のことを「遠い形」と呼ぶ

      • 「遠い形」はふつうの過去形も含む

    • 「近い形」は近いこと、すなわち「身近なこと」「現実に近い(= 現実にありえる)こと」を述べるのに用いる

    • 「遠い形」は遠い話、例えば「現実から遠い(= 現実にはあり得ない、起きにくい)」ことに触れるときに用いる

  • ★ 近い形

    • If + S + 現在形 〜, S + will + 動詞の原形 ...

15: 遠い形(現実から遠い)

  • この本では仮定法も時制の一種ということで説明する

    • そのほうが実践的

  • 現実に近い気分だったら「近い形」、現実から遠い気分だったら「遠い形」を用いる

  • 遠い形

    • そこで、仮定法に限らず、世間で過去形も呼んでいるものをすべて「遠い形」と改称したい

  • 遠いとはどういうことか

    • 「時間的に遠い」という場合

      • これが世間でいう過去形

    • 「現実から遠い」という場合

      • これが仮定法過去。「現在の逆」を表す

      • 例: I wish I were a bird.

16: 遠い形(人間関係が遠い)

  • 遠い形には細かく分けると 3 つある

    • 1: 時間的に遠い

      • 世間で言う過去形

    • 2: 現実から遠い

      • 世間で言う仮定法過去

    • 3: 人間関係が遠い

    • a: Can you tell me how to get to Central Park?

      • セントラルパークへの道を教えてよ

    • b: Could you (possibly) tell me how to get to Central Park?

      • セントラルパークへの行き方を教えていただけませんか

    • a の Can you 〜 ? は「近い形」だから、聞いている相手と人間関係は近い。つまり友達

    • b の Could you 〜 ? は「遠い形」だから、人間関係は遠い。つまり相手は見知らぬ人か、それほど仲良くない人だと考えられる

  • ★「遠い形」の 3 つの意味

    • 1: 時間的に遠い

      • いわゆる過去形:「時を表す副詞」と使う

    • 2: 現実から遠い

      • 仮定法過去

    • 3: 人間関係が遠い

      • 丁寧表現

  • 3 つの形の区別

    • 3 は「Could you do 〜 ?」か「Would you do 〜 ?」の形で表れるので、すぐに判断できる

    • 1 は「時を表す副詞」を伴うことが多い

    • 2 は if 節を伴うのが普通

    • また、1 は前後の動詞もすべて「遠い形」で統一するのが原則だが、2 は「遠い形」以外の動詞は、ふつう「遠い形」以外の時制を使っている場合が多い

17:「〜していただけませんか」

  • 「I was wondering if you could (possibly) do 〜」は「〜していただけませんか」の決まり文句

    • この was や could は「人間関係が遠い」ことを表している

  • wonder と進行形

    • wonder は「〜だろうかと思う」「〜をいぶかしく思う」という意味なので、遠慮がちにものを頼んでいるニュアンスになる

      • なので、肯定文でありながら疑問文的な意味を持つ

    • また進行形にすることで、より丁寧さが表現できる

      • -ing は「動く」というニュアンスがあり、その 1 つの場合として「心の中が動く」というものがあった

      • これによって、「こんなことを頼んでよいのかどうか」といった迷いの気持ちが表されて、より丁寧な表現になる

  • possibly をいれるとより丁寧になる

    • Could you possibly do 〜 ?

    • I was wondering if you could possibly do 〜

18: It is time S + 遠い形

  • It is time S + 遠い形

    • 「〜するべき時だ」には It is time SV 〜 という決まり文句があるが、この文の It is time の後ろの SV 〜 の動詞は仮定法過去にしなければならない

      • a: It is time you were married.

        • もう結婚してよい時期ですよ

    • ただし、主語が I の場合に、I were ではなく、I was になることに注意

  • ★ It is about / high time ...

    • It is about time S + 遠い形

      • もうそろそろ〜する頃だ

    • It is high time S + 遠い形

      • もうとっくに〜する頃だ、〜する潮時だ

19: 仮定法過去完了

  • ★ 仮定法の公式

    • 仮定法過去

      • If + S + [過去形 / were] 〜, S [would / could] + 動詞の原形 ...

    • 仮定法過去完了

      • If + S + had + p.p. 〜, S [would / could] + have + p.p. ...

  • 「過去において現実から遠いこと」を表すのが「仮定法過去完了」

    • if 節(If + S + had + p.p. 〜)

      • had: 現実から遠いこと

      • 完了形: 完了・結果を表す

      • あわせて「現実から遠い結果」→「現実にすでに結果が出てしまっていることの逆」

    • 主節(S [would / could] + have + p.p. ...)

      • would: 現実から遠いこと

      • have + p.p.: 現在から過去を振り返る

      • あわせて「過去に起きたことの逆」を意味する

  • 直説法過去

    • 1 つ注意として、if 節中が「遠い形」でも「時間的に遠い形」を示すこともあり、これを世間では直説法過去と呼んでいる

    • 例: If there was a happy person at that time, it was John.

      • あの時も幸福な人間がいたとすればそれはジョンだった

    • if 節中で was という「遠い形」を使っているが、at that time という「いつ?」に相当する語句を使っていることから、この「遠い形」は「時間的に遠い」こと、すなわち「過去の事実」とわかる

    • よって、この例文で「幸せだった人間」は実際に存在したのであり、決して架空のことではない

20: 仮定法過去と仮定法過去完了の合成形

  • If + S + had + p.p. 〜, S + would be (doing) ... (now)

    • 形式

      • If + S + had + p.p. 〜

        • すでに結果が出ていることの逆

      • S + would be (doing) ... (now)

        • 現在の状態の逆

    • if 節中が仮定法過去完了でも、主節が「現在の逆の話」だったら、仮定法過去になる

    • この場合、主節の動詞は圧倒的に be 動詞が多く、would be (doing) 〜 のパターンになる

  • なお仮定法過去は厳密には「現在の逆」というより「現在形の逆」である

    • すなわち動作動詞の場合には「半永久的なことの逆」であり、状態動詞の場合には「半永久的なことの逆」または「現在の逆」である

21: 現在形と現在進行形(予定)

  • 英語に未来形はない

    • 英語の動詞の活用は、原形・過去形・過去分詞・現在分詞しかない。未来形は存在しない

    • そこで will や be going to などで未来を表すわけだが、これらをまとめて「未来を表す表現」と呼ぶことにする

  • 未来 ≠ will

    • 3 人称が主語の will は通常「あまり根拠はないが自信満々の推量」を表す。つまり「予想」

      • 「予定」は確実に決まっていることであり、「予想」とは確実なことがわかっていない時にすること

    • 1 人称が主語の will は「その場でとっさに決まったこと」について言及する場合に使う。いわば「思いつきの願望」

  • 予定を表す現在形

    • 「予定」を表すには、ふつう will ではなく、現在形か現在進行形で代用する

    • 現在形で「半永久的に続くこと」を表せる

    • 毎日運行する「公の乗り物」や毎年行われる「公の行事」についての「予定」には現在形を用いる

  • 予定を表す現在進行形

    • こちらは公ではなく「個人の予定」を表す

  • 安定と不安定

    • 「公の予定」は安定しているが、「個人の予定」は不安定とも言える

    • 「安定」という特徴が現在形に符合し、「不安定」な特徴は現在進行形に符合する

22: 現在進行形(予定)と be going to

  • 現在進行形と be going to

    • 現在進行形は「個人の予定」を示すが、「スケジュール帳に書くような確定的なこと」でないといけない

    • be going to は「頭の中で決まっていること」なら何でもよい

      • 「スケジュール帳に書くようなこと」であろうが「スケジュール帳に書かないこと」でもどちらでもよい

      • そういう意味では be going to のほうが現在進行形よりも使える範囲が広い

23: I'll と I'm going to

  • ★ I'll と I'm going to の違い

    • I'll do 〜: その場でとっさに決まったこと

    • I'm going to do 〜: あらかじめ頭の中で決まっていること

24: 2,3 人称 + will と 2,3 人称 + be going to

  • 2,3 人称 + will

    • 「あまり根拠はないが自信満々な推量」に用いる

  • 2,3 人称 + be going to

    • 「状況から判断して起こる見込みが高いこと」に用いる

  • 2 人称 + will

    • 「あまり根拠はないが自信満々な推量」になる

    • You will 〜 だと 100% 推量だが、You will probably 〜 は 80 〜 90% 推量

25: if + S + 現在形 〜, S + will ...

  • ★ if 節(副詞節)内で will を使う場合

    • If you will 〜, SV ...:「〜する気があるのなら」

      • 主語は you に限る

    • If + S + will 〜, SV ...:「S が〜することにこだわるのなら」

    • If you will wait a moment, I'll go and get it for you.

      • 少し待ってくれるのなら、君のために取りに行きます

  • ただし、この場合でも無理やり if 節中で will を使う必要はないし、will を入れないほうが圧倒的に頻度は高いので、作文ではこの知識は忘れたほうがよい

  • if 節に対して、主節は(be going to ではなく) will を用いる場合が圧倒的に多い

    • 根拠がある場合でも will を使うことが多い

26: will(遠い未来)

  • 「〜する日もいつか来るだろう」の訳

    • The day will come when SV 〜 が使われる。when は関係副詞で、先行詞は the day

    • The day is not so far off when SV 〜 で「〜する日はそう遠くはない」という表現をよく用いる

  • be going to はいくら「根拠があって実現する見込みが高いこと」に使うと言っても、「近い未来の予測」にしか使えない

    • その点、will は「近い未来の推量」にも「遠い未来の推量」にも両方使える

  • will も be going to もあまり変わらない場合

    • 従節で使われる場合は、あまり変わらない場合もある。ただし、主節で使った場合ははっきり区別している場合が多い

27: 現在形と will

  • ★ 現在形と will の違い

    • 現在形: だれでも成り立つこと

      • 普遍的なこと、一般論

    • will: 特定の人にだけ成立すること

      • 個人の特定のこと

  • ★「〜するには時間がかかる」表現の注意点

    • It takes + 時間 + to do 〜

      • 一般論なら you を書かない

    • It takes + 人 + 時間 + to do 〜

      • 特定の人の一般論

    • It will take + 人 + 時間 + to do 〜

      • 「特定の人がやれば」という条件

  • ★ 期間に関わる for と in の使い分け

    • for 〜: 〜間

      • プロセスに重点

    • in 〜: 〜(間)で

      • 結果に重点

      • 日本語で考えて「で」が付いたほうが自然なら in と判断できる

28: 時制の一致の would

  • 時制の一致の原則

    • 主節の動詞の時制が過去形の時、従節の動詞の時制もそれに合わせて過去形に揃える

      • I think (that) it will rain.

        • 雨が降ると思う

      • I thought (that) it would rain.

        • 雨が降ると思った

  • 時制の一致の例外

    • 不変の真理を述べる場合

      • We were taught that the earth revolves around the sun. (現在形のまま)

        • 地球が太陽の周りを回ると教わった

      • ただし、不変の真理に関しては、時制の一致をすることもある

    • 歴史的事件を述べる場合

      • We were taught that the French Revolution broke out in 1789. (過去形のまま)

        • フランス革命は 1789 年に起きたと教わった

    • 従節に仮定法を用いる場合

      • I thought I could fly to him if I were a bird. (そのまま)

        • 自分が鳥なら彼のもとへ飛んでいけるのにと思いました

  • ★ through の後に続く名詞に注意

    • through + 具体物

      • 本当に中を通す

      • through the window はいいが、through one's cell phone は不可

    • through + 抽象名詞

      • 手段

      • through the Internet や through trial and error など

29: 未来進行形

  • 未来進行形: will be doing

    • 1: 未来のある時点において進行中の動作

      • At this time next year I will be studying at university.

        • 来年の今頃は大学で勉強をしていることであろう

    • 2: はっきり約束をしているわけではないが「成り行き上、起こりそうなこと」

      • I'll be seeing Tsuyoshi tonight, so I'll give him your notebook.

        • 今夜はツヨシと会うことになるだろうから、彼に君のノートを渡しておいてあげるよ

30: 未来完了(will have + p.p.)

  • 未来完了形

    • by the time 節と使う主節はしばしば未来完了になる

    • 未来完了とは「未来のある時点までの継続・経験・完了・結果」を表す

    • 継続

      • I'll have been here for ten years by next April.

        • 今度の 4 月までには 10 年間ここにいることになる

    • 経験

      • When I finish reading this book, I'll have read it five times.

        • この本を読み終えると、5 回読んだことになる

    • 完了

      • By the time you get here, I'll have left the country.

        • 君が着く頃には私は国を離れているだろう

    • 結果

      • I'll have forgotten all these things in ten years.

        • 10 年後にはこうしたことはすべて忘れているだろう

第 2 章: 助動詞

31: could

  • ★ could は「遠い形」

    • 1: 時間的に遠い:「〜できた」

      • 「いつ?」に相当する語句と使う

    • 2: 現実から遠い:「(...なら)できよう」

      • 前後の文は「近い形」

    • 3: 人間関係が遠い

      • Could you do 〜 ?「〜していただけませんか」

  • 「〜できた」は「was able to do 〜」や「managed to do 〜」で訳すという手もある

32: must と have to

  • cannot help doing 〜 は「反射的に〜してしまう」が基本的な意味で、「つい(思わず)〜してしまう」という訳語で覚えたほうが正しく使える

  • have to と must の区別

    • have to

      • 1 人称が主語の場合

        • 仕方なく〜しなければならない

      • 2,3 人称が主語の場合

        • 周囲の状況が課す義務

    • must

      • 1 人称が主語の場合

        • 自発的に〜しなければならない

      • 2,3 人称が主語の場合

        • 話者が課す義務

  • I must go と I must be going

    • 進行形だと must be doing 〜 / have to be doing 〜 / should be doing 〜 の形

    • 進行形のほうが、通常の形より切迫感が出る

    • I must go now.

      • そろそろ行かなきゃ

    • I must be going now.

      • もういい加減行かなきゃ!

33: must「〜に違いない」

  • 「〜に違いない」という日本語に近いのは must よりも will

  • must は「現状の推量」においては「〜に違いない」の意味になる

    • There must be about one hundred people in this room.

      • この部屋にはおよそ 100 人いるに違いない

    • My father must be working late at the office.

      • 父は残業しているに違いない

  • must を「〜に違いない」の意味で使うときは、十中八九 must be 〜 の形になる

    • また、この must を使う場合は推量するための確実な判断材料がなければならない

    • この点も(あまり根拠がない) will とは違うところである

34: may

  • You may 〜 の意味

    • You may 〜 と言われて真っ先に思いつく訳語は「〜したまえ」である

      • You may sit down. は「かけたまえ!」

  • May I 〜 ? だと「〜してもよろしいでしょうか」になる

    • may を「〜してもよい」の意味で使うのはほとんど May I 〜 ? の時だけ

  • may 〜, but ...

    • さらに may を「〜かもしれない」の意味で使うのは往々にして、次の文が but で続くときであり、いわゆる「譲歩」を表す構文のとき

    • Richard may be young, but he is equal to the task.

      • リチャードは若いかもしれないが、その仕事をやる力量はある

35: might

  • might は may の過去形ではない

    • 両方とも「可能性の低い推量」

  • It may rain tomorrow. も It might rain tomorrow. もどちらも「明日は雨が降るかもしれない」という意味でほぼ同じ

    • あえて違いをあげれば may が「50% 推量: 〜かもしれない」で、might は「20 〜 30% 推量: ひょっとしたら〜かもしれない」という違い

    • また might のほうが may より丁寧な感じが出る

      • might は「過去形」ではなく、「遠い形」「人間関係が遠い」から

  • 「〜したかもしれない」と「過去の推量」を表したければ、may(might) have + p.p. を用いる

    • It may(might) have rained last night.

      • 昨夜は雨が降ったかもしれない

  • 「日記をつけることは皆さんが思っているほど難しいものではない」

    • 現在形で書くと Keeping a diary is not as difficult as you think.

      • これだと「日記を書くことは、半永久的に(= 普段から)考えているほど難しいことではない」という意味になる

    • ここに might をいれると「普段は考えないようなことだけれど」という感じになる。might は可能性の低い推量であるため

      • Keeping a diary is not as difficult as you might think.

36: 助動詞 + have + p.p.

  • may の純粋な過去を表したいときは may + have + p.p. か might + have + p.p. を使う

  • さらに「助動詞 + have + p.p.」は「過去を推量する」ものと「過去を後悔する」ものに大別される

  • 過去を推量

    • may have + p.p.

      • 〜したかもしれない

    • might have + p.p.

      • ひょっとしたら〜したかもしれない

    • can't have + p.p.

      • 〜したはずがない

    • must have + p.p.

      • 〜したに違いない

  • 過去を後悔

    • should have + p.p.

      • 〜すべきだった(のに)

    • shouldn't have + p.p.

      • 〜すべきでなかった(のに)

    • ought to have + p.p.

      • 〜すべきだった(のに)

    • ought not to have + p.p.

      • 〜すべきでなかった(のに)

    • need not have + p.p.

      • 〜する必要はなかった(のに)

37: should と had better

  • had better を使う際に気をつけておきたいことは、「〜したほうがいい」のみならず、「しないと大変なことになる!」という含みがあるということ

    • You had better clean up your room; otherwise your mom will be mad.

      • 部屋を片付けたほうがいい。さもなければお前のお母さんが怒るぞ

  • might(may) as well で「〜したほうがいい」を表す場合、「(結果は同じだが)どうせなら〜したほうがいい」となる

    • We might as well walk.

      • これは「バスで行っても歩いて行っても、バスはのろのろ運転だからあまり変わりはない。ならば金もかからないし健康にもよい歩行の方がいいだろう」といった内容のとき使われる

  • ふつうに友人や親しい人に「〜したほうがいい」と言っているのであれば should がもっともよく使われる

    • You should get someone else to do some of the work for you.

      • その仕事の一部を誰かにやってもらった方がいい

    • ought to でも構わないが、should と比べると「客観的」な言い方に聞こえる

    • 逆に should は「主観的」な響きがするので、その分だけ親身になって助言している感じが出る

  • 法助動詞と迂言法助動詞

    • 法助動詞とは should や would のように 1 語からなる助動詞

    • 迂言法助動詞は ought to や used to のように to 不定詞が付く助動詞

    • 一般に法助動詞は主観的に、迂言法助動詞は客観的に聞こえる

      • should / ought to

      • would / used to

      • must / have to

      • can / be able to

38: used to

  • 「昔」の訳

    • once や in the past でも間違いではないが、used to という助動詞をよく用いる

  • used to 止めと used to be 止め

    • used to で文が終わる場合、to の次が一般動詞(be 動詞以外)なら to で止め、be 動詞のときは be まで書いて止める

  • used to と would(過去の習慣)との違い

    • 1: would の次の動詞は動作動詞しか使えないが、used to は動作動詞にも状態動詞にも両方使える

    • 2: would は used to と違って、文末に would で止めることはできない

    • 3: used to は迂言法助動詞なので客観的な言い方になるが、would は法助動詞なので主観的、回顧的なイメージになる

39: 代動詞? の do

  • 代動詞? の do

    • 英語では同じ語句を何度も繰り返し使うことはよしとしない

    • そこで同じ動詞句を繰り返す場合は、代動詞を使うことになるが、代動詞というのは学習者が自分で使うのはかなり難しい

  • 世間で「代動詞の do」と呼んでいるものは実は助動詞

    • don't の do は助動詞。だからこそ次の動詞が原形になる

      • なので→はだめ No matter how much they want to travel abroad, there are some people who are not able to do. (☓)

      • can や will が to can や to will とできないように、do も to 不定詞のあとに置けない

      • No matter how much they want to travel abroad, there are some people who are not able to. (○) なら OK

  • ★「繰り返しを避ける単独の do」の禁則

    • 1: to 不定詞と使う

    • 2: -ing にする(進行形 or 動名詞)

    • 3: 副詞を伴う

  • 使用例

    • 例 1

      • I don't give him any advice, because it is useless to do. (☓)

      • I don't give him any advice, because it is useless to do so. (○)

        • 彼にはいっさい助言しない。そんなことしても無駄だから

    • 例 2

      • Joe often picks his nose. I often see him doing. (☓)

      • Joe often picks his nose. I often see him doing so. (○)

        • ジョーはしょっちゅう鼻をほじる。そうするのをよく見かける

    • 例 3

      • They told me to turn off my cell phone and I did openly. (☓)

      • They told me to turn off my cell phone and I did so openly. (○)

        • 携帯を切るように言われたので、これ見よがしに切ってやった

    • これらの文はすべて「繰り返しを避ける単独の do」は使えず、do so にしなければならない

      • このときの do so は助動詞ではなく、本動詞

      • 1 〜 3 の文で「繰り返しを避ける単独の do」が使えない理由は、この do が助動詞だということで説明がつく

  • 「繰り返しを避ける単独の do」が使える場合

    • 「繰り返しを避ける単独の do」は基本的に対比があるときに用いる。特に比較構文で使うことが多い

    • Keiko speaks much better English than I do.

      • ケイコは私よりもずっと上手に英語を話す

      • 「ケイコ」と「私」の対比

    • They say they are going to stop, but they never do.

      • 彼らはやめると言っていながらいっこうにやめない

      • 「言葉」と「行動」の対比。いわば「理想」と「現実」の対比

    • これらは do のあとの speak や stop を省略している

      • Yes, I do. の形と同じ

  • do so は文章体

    • do so も万能というわけではない

    • do so は文章体であるから、口語体の文には向かない

      • 口語体では、文が to 不定詞や助動詞で終わる場合は do so などを付けずに to や助動詞で止めるのがふつうである

    • 例 1

      • You don't have to say if you don't want to. (○)

        • 話したくなければ話さなくてもよい

      • You don't have to say if you don't want to do so. (△)

    • 例 2

      • I'll fix the machine for myself if I must. (○)

        • その機械を修理しなければならないのなら自分で修理しよう

      • I'll fix the machine for myself if I must do so. (△)

  • do so を使う際の注意

    • まず文章体であること

    • do so の次には副詞(句)がある場合が多い

      • ただし、次に副詞句が伴わない時もあり、特に形容詞用法の to 不定詞内で do so を用いる時にこの傾向がある

第 3 章: 準動詞

40: to 不定詞と動名詞(主語)

  • to 不定詞の名詞用法

    • 3 用法ある

      • 名詞用法・形容詞用法・副詞用法

  • to 不定詞の名詞用法と動名詞の違い

    • to 不定詞

      • to 不定詞は「to + 動詞の原形」で表され、「未来の方向」を指す。「これからやること」という意味

    • 動名詞

      • -ing の定義は「動く」なので、CD やコマのように「ぐるぐる回っている」イメージ

    • 違いをまとめる

      • to 不定詞は「これからやること → まだやっていないこと」を表す

      • 動名詞は「繰り返し行うこと → もうすでにやっていること」を表す

  • ただし、文頭の不定詞は単に古い用法だからもう使わない、という意見もある

41: to 不定詞と動名詞(目的語 1)

  • prefer の目的語は動名詞か to 不定詞か

    • prefer という動詞の語法は prefer A to B で「B より A を好む」という意味だが、この A と B には純粋な名詞が来ることもあれば、動名詞が来ることもある

      • a: I prefer tea to coffee.

        • コーヒーよりも紅茶が好きだ

      • b: I prefer jogging to swimming.

        • 水泳よりもジョギングが好きだ

    • さらに目的語が to 不定詞の場合もある

      • c: I'd prefer to swim rather than (to) jog because it is hot today.

        • 今日は暑いからジョギングするよりも泳ぎたい

  • to 不定詞と動名詞の違い

    • to 不定詞

      • 1: これからやること

      • 2: 1 回限り特定のこと

      • 3: will(would) と仲良し

      • 4: まだ実現していないこと

    • 動名詞

      • 1: 繰り返しやること

      • 2: 一般論

      • 3: 現在形と仲良し

      • 4: 体験済み・実現済みのこと

  • 願望の would

    • would like to do 〜 は熟語で「〜したいと思う」だが、like doing 〜「半永久に〜することが好き」とは違って「一時的に〜したい」という意味

    • この辺から would に「願望」の意味が加味されている

    • would rather do 〜 than do ...「...するくらいなら〜したい」の would もそう

  • I wish + S + 仮定法

    • もし I wish it stopped raining. だと「半永久的に雨なんか止んでしまえばいいのに」という意味になる

    • stop のような動作動詞の仮定法過去は「半永久的なことの逆」を意味するから

    • もし「明日だけ」の場合 would をいれて書くのが正しい

      • I wish it would stop raining tomorrow.

        • 明日は雨が止んでほしい

42: to 不定詞と動名詞(目的語 2)

  • 「〜する習慣を身につける」という表現は決まり文句で「get into the habit of doing 〜」という

    • get into the habit of to do 〜 とは言わない

    • to 不定詞は「1 回限りの特定のこと」だが、habit は何度も繰り返すものなので、動名詞が選択される

  • 「〜に慣れる」の訳

    • get used to + 名詞 or doing

    • これも繰り返すことなので doing を使う

  • 「〜を取りやめる」の訳

    • give up 〜 が考えられる

  • 「(一時的に)〜することをあきらめる」と言いたい場合

    • give up doing 〜 だと「繰り返し〜することをやめる」となってしまい不適切。give up to do 〜 とも言わない

    • give up the idea of doing 〜「〜するという考えをあきらめる」と表現する

      • 動名詞にはもう 1 つ「体験済みのこと」「実現したこと」を表すという特徴がある

  • remember / forget / try は目的語に to 不定詞と動名詞が来る場合で意味が違うことで有名だが、要は「実現したかどうか」で決まる

    • forget

      • I was in such a hurry that I forgot to lock the door.

        • 慌てていたのでドアに鍵をかけ忘れた(実現していない)

      • I will never forget traveling in Europe last year.

        • 昨年ヨーロッパを旅したことは決して忘れまい(体験済み・実現済み)

    • try

      • I tried to write to her, but I couldn't.

        • 彼女に手紙を書こうとしたが、できなかった(実現していない)

      • I tried writing to her, but she didn't reply.

        • 彼女に手紙を書いてみたが、返事は来なかった(体験済み・実現済み)

  • to 不定詞と動名詞のどちらかが目的語になる動詞

    • to 不定詞は「これからのこと」をあらわすので、どちらかというと「実現に積極的」な動詞が多い

    • 動名詞は「体験済み」のもの、「実現に消極的」なものが多い

43: to 不定詞と動名詞(補語)

  • 補語の場合は to 不定詞か動名詞か

    • 動名詞

        • His bad habit is smoking.

          • 彼の悪習は喫煙だ

      • 動名詞の場合は「それ自体が純粋な名詞と言っても過言ではないような語」である

  • ★ 補語を to 不定詞にする主なパターン

    • All you have to do is (to) do ...

      • ...しさえすればよい

    • All you can do is (to) do ...

      • できることは...だけだ

    • The best way to do 〜 is (to) do ...

      • 〜する最良の方法は...することだ

    • The best thing you should do is (to) do ...

      • 真っ先にすべきことは...だ

    • The least thing you can do is (to) do ...

      • 最低限すべきことは...だ

  • これらの表現の補語の部分を動名詞にすることはできない

    • 動名詞は「繰り返しやること」や「すでに体験済みのこと」を意味するが、これらの表現はすべて「これからやること」について言及する

    • よって to 不定詞が使われる

44:「〜するために」「〜しないように」

  • to 不定詞の副詞用法で一番良く使うのが「目的」を表す「〜するために」「〜するように」の用法

    • これは口語体でも文語体でも使える

  • ★「〜するために」のパターン

    • 1: SV ... to do 〜 (口語体)

    • 2: SV ... so that S will(can) do 〜 (口語体)

    • 3: SV ... in order (for sb) to do 〜 (文語体)

    • 4: SV ... so as to do 〜 (文語体)

    • 5: SV ... in order that S may do 〜 (古い)

  • so that SV 〜 は「その結果」という意味もあるが、「その結果」という意味の so that は現代英語ではほとんど使われない

  • ★「〜しないように」のパターン

    • 1: SV ... so (that) S won't[can't] do 〜 (口語体)

    • 2: SV ... in order not to do 〜 (文語体)

    • 3: SV ... so as not to do 〜 (文語体)

    • 4: SV ... not to do 〜 (☓)

      • 例外

        • be careful not to do 〜 (○)

        • take care not to do 〜 (○)

  • in case SV 〜

    • 「〜しないように」ではなくて「〜した場合に備えて」と暗記すべき

  • lest S (should) do 〜 や for fear that S would do 〜 はいずれも古い表現

45: be to 不定詞

  • be to 不定詞の 5 つの意味

    • 予定・義務・可能・運命・意図

    • ただし、この知識は作文では有害

  • be to 不定詞の特徴は背後に「第三者の意志」が隠れていること

  • be to 不定詞の「義務」とは

    • You are not to smoke here.

      • 第三者の命令を話者が伝達

    • You must not smoke here.

      • 話者自身の命令

  • be to 不定詞の「予定」とは

    • 「首相は記者団に、近く渡米の予定だと語った」だと、 be to 不定詞が珍しく使える

      • 首相自身が決めているのでなく、秘書などの第三者によって決められていると考えられるため

    • ただし、あらかじめ決まっていることは be going to が使えるので、それでも十分

  • be to 不定詞の「意図」とは

    • 「意図」を表す be to 不定詞は、ふつう if 節中で使う

    • ただし「公の願望」と「人類全体にとっての願望」の場合だけである

    • 個人の願望には使えない

46: タフ移動

  • ★「タフ移動」の構文

    • S + be 動詞 + 形容詞 + to 他動詞 Φ

      • 他動詞の目的語を書かない

    • S + be 動詞 + 形容詞 + to 自動詞 + 前置詞 Φ

      • 前置詞の目的語を書かない

    • ※Φは目的語の抜け落ちている部分(文の主語が抜け落ちている)

    • My father is hard to please.

      • 父は気難しい

    • This river is dangerous to swim in in winter.

      • この川は冬に泳ぐのは危険である

  • この「タフ移動」の構文は、to 不定詞の副詞用法のうち、「形容詞を修飾する用法」として参考書に載っている

  • 「タフ移動」の構文でよく使われる形容詞

    • easy / difficult / hard / dangerous / impossible / tough

  • 「この新しいタイプの携帯電話は小さな子供でも簡単に扱える」の訳

    • タフ移動: The new type of cell phone is easy even for a child to handle Φ.

    • 仮主語を使う: It is easy for a child to handle the new type of cell phone.

  • 「スカートよりもジーパンの方が活動的だという意見に私も賛成だ」の訳

    • タフ移動: Jeans are easier to get about in Φ.

    • 仮主語を使う: It is easy to get about in jeans.

  • 「タフ移動」の構文でも、仮主語を使った構文でも意味は一緒だが、新情報と旧情報が変わってくる

    • どちらが適切かは文脈次第

47: 現在分詞と過去分詞

  • ★ 他動詞の -ing / -ed の区別

    • 他動詞の -ing「与える」

      • 人を〜させるような

    • 他動詞の -ed「もらう」

      • (主語になる人)本人が〜する

  • 例:「彼の講義は退屈だ」

    • His lecture is boring.

    • I'm bored with his lecture.

  • ★ 自動詞の -ing / -ed の区別

    • 自動詞の -ing「進行的」

      • 〜しつつある

    • 自動詞の -ed「完了・結果的」

      • 〜してしまった

      • falling leaves: 落ちつつある葉

      • fallen leaves: 落ちてしまった葉 = 落ち葉

48: 分詞構文

  • 分詞構文は英訳の際にはあまり使わないほうがよい

    • 分詞構文は「理由・時・条件・譲歩・付帯状況」などいろいろな意味に解釈でき、文意を曖昧にしがちであるため

  • また、分詞構文は文語体である

  • 分詞構文が使える場合(1):「〜しながら」

    • 「〜しながら」という意味のときは、分詞構文を使ったほうがいい

    • 「テレビを見ながら朝食をとる」といった場合

      • Many Japanese have breakfast watching TV.

      • Many Japanese have breakfast while watching TV.

        • 意味をはっきりさせるために while を入れた場合

  • 分詞構文が使える場合(2): 慣用句

    • もう 1 つ分詞構文が使えるのは、それ自体が慣用句になっている場合

  • ★ 慣用的な分詞構文

    • Generally speaking, SV ...

      • 一般的に言って...

    • Talking of(about) 〜, SV ...

      • 〜と言えば...

    • Other things being equal, SV ...

      • 他の条件が同じなら...

    • Looking back on(over) 〜, SV ...

      • 〜を振り返って

    • SV 〜, depending on ...

      • ...に応じて〜

    • SV 〜, thinking ...

      • ...と考えて〜

    • SV 〜 a letter, saying ...

      • ...という内容の手紙を〜

第 4 章: 冠詞

49: 同語反復の無冠詞

  • 英語では具体物を指す時に冠詞を付けたり、複数の -s を付けたりする

  • 無冠詞は具体物以前の抽象的な状態、ないしは、まだ音にすぎない段階を表す

  • 同語反復の無冠詞

    • vary from country to country

    • sit side by side

      • 並んで座る

  • 対句の無冠詞

    • live from hand to mouth

      • その日暮らしをする

  • 呼びかけ

    • Keep the change, driver!

50: 不可算名詞の可算化?

  • 本書での呼び方

    • 可像名詞

      • a や -s が付くような「イメージできる・イメージしやすい・絵に描きやすい名詞」

    • 不可像名詞

      • 「イメージしにくい・絵に描きにくい名詞」

  • 不可算名詞は通常 a や -s を付けることはない

    • しかし、不可算名詞にも a が付く場合があって、これを「不可算名詞の可算化」と呼ぶ

  • 食事の名称(breakfast / lunch / dinner / supper)はふつう無冠詞。だが直前に形容詞を伴うと a が付く

    • a: Don't bother to make lunch for me.

      • わざわざお昼などお作りにならないでください

    • b: We had a light lunch this morning.

      • 今日の午後は軽い昼食を食べました

    • 「昼食」だけだとイメージが湧きにくいが「軽い昼食」と言われれば多少イメージが浮かぶ

      • なので b の文には a が付く

51: 全体集合はイメージできない

  • 「荷物」は英語で baggage(米) / luggage(英) というが、これらは不可算名詞である

    • この場合も「数えない」のではなく、「イメージしにくい・絵を描きにくい」と説明したほうがわかりやすい

    • つまり「不可像名詞」

  • 「荷物」とは総称的な言い方、数学的に説明すれば「全体集合」に相当する語になる

    • その中の 1 つ 1 つの要素(かばんやスーツケース)はイメージしやすい、絵に描きやすい

    • よって、全体集合はふつう「不可像名詞」で 1 つ 1 つの要素に相当する語は「可像名詞」である場合が多い

  • furniture「家具」は不可像名詞であるが、「ソファー」「ベッド」「たんす」は可像名詞

52: by + 無冠詞名詞

  • by は「対比」を表す

  • by car や by subway のように「手段を表す by」と使うときの名詞には原則として冠詞はつけない

  • 一方、a car / the car / cars などのように冠詞や -s を付けるときは「種類」に言及している

  • この「手段を表す by」は「他の手段ではなく〜という手段で」を表していて、車や電車の種類には言及していない

    • なので無冠詞でよい

  • in a car や on the subway にはなにがしか冠詞が必要(複数形もあり得る)

    • in は「枠の中」という意味であり、「中」という以上、容器のような立体的なものをイメージする。このときの「車」ははっきりと絵にかけるような具体的な車

      • よって in a car というように a などが必要になる

    • on の基本的な意味は「接触」。接触するということは対象は具体物でなければならない

      • そのため冠詞が必要になる

53: a は「いくつかあるうちの 1 つ」

  • my friend と a friend of mine

    • 「私の友達」は my friend ではなく a friend of mine という

    • my friend というと「唯一の友人」すなわち、友人がたった 1 人しかいないように聞こえるから

      • ただし my best friend「親友」という場合と、my friend John「私の友人のジョン」という場合は使う

    • a friend of mine なら「何人かいる友人の 1 人」という意味になり、友達は何人かいることになる

    • 「旧友」の場合も my old friend より an old friend (of mine) のほうがよい

  • a は「いくつかあるうちの 1 つ」という意味

54: 相手を興味津々にさせる a

  • drive a car だと「ある車を運転する」という日本語に等しい

    • すると聞いている方は「どんな車?」と聞きたくなる

    • すなわち、a には「相手を興味津々にさせる」働きがある

  • 「車を運転する」は drive a car ではなく自動詞の drive

  • a car という場合

    • 相手の興味をひくために使う場合

    • 一般に修飾語が付く場合

      • I drove a new car for the first time yesterday.

        • 昨日はじめて新車を運転した

      • I used to read a book by Bertrand Russell to study English.

        • 英語の勉強のために昔はバートランド=ラッセルの本を読んだ

    • 「新車」「ラッセルの書いた本」はいくつもあるわけで、「そのうちの 1 つ」だから a が付く

55: a は「1」を表す?

  • a の次の名詞が数量の単位を表す場合、a が「1」を表す

    • Rome was not built in a day.

      • ローマは一日にしてならず

  • 「数量を表す単位」以外に「1」を表したい場合

    • a だけではダメ

    • only one 〜 や a single 〜 というのが普通

      • There is only one hot spring in the world where you can take a bath with monkeys.

        • 猿と一緒に入れる温泉が世界でただ一つだけある

  • ただし a と one は決してイコールではない

    • a が「1」を表せるのはあくまでも「数量を表す単位」の名詞と使う時だけ

    • それ以外で「1」を表したければ one が正しいが、one も単独で使うことはまれで、only を伴うことが多い

    • また、a single は否定文で使われることが多い

56:「ちょっと」を表す a

  • shower の冠詞はなぜ a になるのか

    • 「にわか雨にあう」は get caught in a shower というがなぜか

    • 「単数ということは、複数と比べて少ない」ということから a には「ちょっと、少し、一瞬」という意味が派生する

    • 「にわか雨」は一瞬で止むものであるから a shower という。これに対し rain は「しばらく降る雨」を指す

      • しばらくといっても期間は漠然としてイメージがわかないから rain は不可像名詞となる

  • look at 〜 と take a look at 〜

    • Look at me.

      • こっち見て

    • Take a look at me.

      • ちょっとこっち見て

57: 初登場でも the?

  • 初登場であっても、状況からわかる場合は the を使う

  • 「一度出てきた名詞」に付く the も「状況からわかる」the にしても、共通点は「自動的に唯一に決まる」ということ

    • the の定義は「唯一」

    • It's cold. Can you shut the window?

      • 寒いよ。窓を閉めてくれ

      • 開いてる窓は自動的に 1 つに決まる

    • I have to hand in this paper by the end of the month.

      • 今月の末までにはレポートを提出しなければならない

      • the が「今」に相当する。ここから the に「今」という意味が派生してくる

  • ★ 自動的に 1 つに決まる the

    • the first / the second / the third ...

    • the last 〜: 最後の / the only 〜: 唯一の / the same 〜: 同じ / the best などの最上級

  • ただし序数でも another「もう 1 つ〜」に近い場合は a になる

    • I had a second helping of rice this morning.

      • 今朝はご飯のお代わりをした

      • helping:(食べ物の)ひと盛り、1 杯

58: 関係詞と冠詞(単数)

  • 関係詞の先行詞になる名詞の冠詞

    • 原則は変わらない。「いくつかあるうちの 1 つ」なら a、「唯一」なら the

      • Japan is a country that doesn't have a lot of natural resources.

        • 日本は天然資源の乏しい国だ

        • 「天然資源の乏しい国」は日本以外にもあるので a を使う

      • Do you know the town where Shakespeare was born and brought up?

        • 君はシェークスピアが生まれ育った町を知っていますか?

        • (育った町はいくつかあるかもしれないが)少なくとも「生まれた町」は 1 つなので the を使う

59: 同格と冠詞

  • 同格で使う名詞の冠詞は the

    • 同格「〜(する)という(名詞)」と訳せる場合

      • I heard the rumor that Mr. Kato is going to run for mayor.

        • 加藤氏が市長選に出馬するという噂を聞いた

      • I disagree with the idea of euthanasia.

        • 安楽死という考え方には反対だ

  • that 節で「同格」の場合は the になることが多いが、「関係代名詞」の場合は the とは限らないので注意

    • 「同格」の that は接続詞なので節内は完全文

    • 「関係代名詞」の場合は節内は不完全文

  • ★ 同格の that と関係代名詞の that

    • 同格

      • the + 名詞 + that SV 〜 (完全文)

        • the が多い

    • 関係代名詞

      • the + 名詞 + that (S)V 〜 (不完全文)

        • 唯一

      • a + 名詞 + that (S)V 〜 (不完全文)

        • いくつかある中の 1 つ

  • 同格でも a となる場合

    • There is a rumor circulating that Mr. Kato is going to run for mayor.

      • 加藤氏が市長選に出馬するという噂が広まっている

    • この場合は there is 構文との兼ね合いが大きい

    • 一般に there is の次の名詞は新情報となるので a が適切になる

  • 「主格」「目的格」の of の場合も the になる(ならない場合もある)

    • the effect of acid rain on plants

      • 酸性雨が植物に及ぼす影響

      • of は主格

        • 名詞 + of + A の A が意味的に主語

    • the application of technology to war

      • 科学を戦争に応用すること

        • 名詞 + of + A の A が意味的に目的語

60: 環境の the

  • 「太陽」に the が付く理由

    • 「太陽」は世の中に 1 つしか存在しない、つまり唯一の存在

    • ただし、sun が複数になったり、無冠詞になる場合もある

      • The sun rises in the east and sets in the west.

        • 日は東から昇り、西に沈む

      • Suns don't necessarily have planets going around them

        • 恒星の周りに惑星があるとは限らない

        • この場合は sun は「恒星」を表す

      • My room doesn't get a lot of sun.

        • 僕の部屋は日当たりがよくない

        • この場合は「日光」というイメージしにくい概念であるということと、a lot of の次は無冠詞にするという規則による

  • 環境の the

    • 「太陽」と同様に、この世を構成する上で不可欠のもの、月・空・海・風・大地などには the が付く

    • これを簡潔に「環境の the」と呼ぶ

      • the sun / the moon / the earth / the world / the sky / the sea / the air / the wind / the universe / the environment / the weather

  • 環境単語でも the が付かない場合

      • We couldn't survive without air and water.

        • 空気や水がなければ我々は生きてはいけないだろう

        • 物質的観点から述べている。「物質」は絵に描きにくいので無冠詞になる

      • Bad weather adversely affects your mind.

        • 悪天候は気分に悪影響を及ぼす

        • 形容詞が付いて、さらに一般論を表す場合には the は必要なくなる場合が多い

        • また、weather は常に不可像名詞なので a は付かない

61: 対比の the

  • 対比の the

    • その語自体に反対概念が存在するような単語には the が付くことが多い

      • the country / the countryside「田舎」<-> the city「都会」

      • the individual「個人」<-> the group「集団」

      • the right「右」<-> the left「左」

      • the former「前者」<-> the latter「後者」

      • the east「東」<-> the west「西」

      • the beginning「始まり」<-> the middle「中間」<-> the end「終わり」

      • in the morning「午前中」<-> in the afternoon「午後」<-> in the evening「夜」

      • in (the) summer「夏に」<-> in (the) winter「冬に」

      • in (the) spring「春に」<-> in (the) autumn(fall)「秋に」

    • wrong で修飾される名詞にもしばしば the が付く

      • これは反対概念の the right 〜「正しい〜」を想定するため

  • 「田舎」と「都会」

    • country には「国」の意味があって紛らわしいので、同じ文中に the city を伴わないときは the countryside を用いるべき

62: the 複数名詞(集団)

  • girls と the girls の違い

    • 「無冠詞複数形」は「総称」「一般論」を表す。よって girls の直訳は「女の子というもの」となる

    • 「the + 複数形」は「特定の集団」を表す。なので the girls は有限集合

  • 固有名詞の集団名は the + 複数形

    • the Beatles など

    • この the は「メンバーをぐるっと巻いて締める」感じ

    • 苗字の複数形に the を付けると「〜一家 / 夫妻 / 兄弟 / 姉妹」という意味になる

63: 関係詞と冠詞(複数)

  • ★ 複数形の先行詞と the の関係

    • 無冠詞複数形 + 関係詞 + SV 〜: 一般論

      • 数え切れないくらい存在する

    • the + 複数形 + 関係詞 + SV 〜: 特定の集団

      • その気になったら数えられそう

    • People who have a lot of opportunities to speak in public tend to stay young.

      • 人前で話をする機会に恵まれた人はいつまでも若いものだ

    • Paul lends money only to the people who are sure to pay him back.

      • ポールは確実に返済してくれそうな人にしか金を貸さない

64:「ほとんどの〜」

  • 「ほとんどの人間」を何というか

    • most people / almost all people

    • almost は副詞なので名詞を修飾できない

    • almost の基本的な意味は「一歩手前」なので almost all は「すべての一歩手前」なので「90% ぐらい」の意味になる

  • most か most of か

    • 「most + 複数形」は「一般論」で使う

    • 「most of the + 複数形」は「特定の集団」に対して使う

      • 特定の集団がどこなのかその後に示すため、正確には「most of the 複数形 + in + 集団名」となるのが普通

  • most ≒ almost all

    • 「almost all + 複数形」は「most + 複数形」とほぼ等しく一般論を表す

    • 「almost all of (the) + 複数形 + in + 集団名」は「most of the + 複数形 + in + 集団名」とほぼ等しく特定の集団を表す

65: 総称の複数形

  • 一般論を表すなら「無冠詞複数形」

    • I like an apple.

      • 私はあるリンゴが好き

    • I like apples.

      • 私はリンゴが好き

66: 総称の a

  • 定義の a

    • 通常「総称」や「一般論」は「無冠詞複数形」で表すが、a 〜 で書いても良い場合、書いたほうが良い場合がある

      • 世間で言う「総称の a」

      • 1: An orphan is a child who has no parents.

        • 孤児とは両親を失くした子供のことです

      • 2: Many teenagers always have a comb and a brush on them.

        • 10 代の若者の多くは常にくしやブラシを携帯している

    • 1 の例のように「定義」を述べている文で使われる a を「定義の a」と呼ぶ

    • 2 の例のように「1 人 1 つずつ」というニュアンスで使われる a を「1 人 1 つずつの a」と呼ぶ

  • ★「総称の a」の使い分け

    • 定義の a

      • 主語で使う

    • 1 人 1 つずつの a

      • 目的語で使う

67: 総称の the

  • 学問の the

    • 世間で言う「総称の the」

    • これを用いるときは学問的に物事を述べるときなので、この本では「学問の the」と呼ぶことにする

    • 「学問の the」を使う名詞は決まっていて「発明品」「動物」「体の部分」である

      • The computer has revolutionized our way of life. (発明品)

        • コンピューターは人間の生活様式に大変革をもたらした

      • In contrast to the dog, the cat has become domesticated only in recent times. (動物)

        • 犬と違って、猫が人間に飼われるようになったのは、つい最近のことである

      • Carol caught me by the arm. (体の部分)

        • キャロルは僕の腕をつかまえた

  • 同じ情報の the

    • どの情報源でもだいたい情報は同じもの

    • the weather forecast / the newspaper / the dictionary

68: the と固有名詞

  • 固有名詞に the が付く場合と付かない場合

    • the が付く場合

      • 駅・公園・山

        • Shinjuku Station: 新宿駅

        • Yoyogi Park: 代々木公園

        • Mt. Fuji: 富士山

    • the が付かない場合

      • 川・海洋・山脈・山地

        • the Katsura (River): 桂川

        • the Rubicon: ルビコン川

        • the Pacific (Ocean): 太平洋

        • the Atlantic: 大西洋

        • the Rocky Mountains: ロッキー山脈

  • the + 普通名詞 = 抽象名詞

    • The pen is mightier than the sword.

      • 文は武より強し、言論は武力に勝る

    • the pen は「言論」、the sword は「武力」を表す

    • pen という普通名詞に the が付いて、抽象名詞になる

    • the は「唯一」を表すので、the pen は「ペンと聞いて唯一に決まるもの」「ペンと聞いて誰もが連想する共通のもの」= 武力、となる

  • 川・海洋には the が付くわけだが、the Katsura の次の River は省略できる

    • 桂と聞いて誰もが連想する唯一のもの = 桂川

  • 逆に Sinjuku Station の Station が省略できないので、the を付ける必要もない

69: school は無冠詞

  • school は無冠詞の時もあれば、冠詞がついたり、複数形になったり、いろいろな場合がある

      • Parents play a crucial role in preparing their child for school.

        • 親は子供を学校に送るという大事な役割を演じている

        • この場合は「学校教育」という概念に近い。「学校教育」はイメージしにくいので不可像名詞扱いとなる

      • There are five hundred students at our school.

        • うちの学校は総勢 500 人の生徒数である

        • 「うちの学校だけ」ということを特定する時に、our school ということもある

      • The school is very authoritarian.

        • あの学校はとても権威主義的である

        • 「特定の学校」について言及する場合は the school

      • Koji is going to a commercial school.

        • 浩二は商業学校に進学する予定である

        • 学校の種類についての言及は a + 形容詞 + school の形を取る

      • Schools used to be a place to play more than study.

        • 学校は昔は勉強する場所というよりも遊び場であった

        • 「一般に学校というもの」と総称で使うときには schools と複数形にする

  • school を無冠詞で使うのは、ほとんどが慣用句

    • go to school: 通学する

    • leave school: 卒業する

    • do well in(at) school: 成績がよい

    • after school: 放課後

    • at school: 学校(という場所)で

    • in school: 学校時代に、校内で

    • on one's way to school: 学校へ行く途中

    • on one's way home from school: 学校からの帰宅途中

    • stay away from school: 学校を休む

    • be suspended from school: 停学になる

    • be expelled from school: 退学になる

70: some + 可像名詞

  • 複数形は複数ではなくて「総称」、「some + 可像名詞の複数形」がいわゆる「複数形」

    • There are books on the desks. (△)

    • There are some books on the desk. (○)

  • some の訳語としては「一部の」が近いだろう

71: some + 不可像名詞

  • some まとめ

    • 無冠詞複数形: 〜というもの

      • books

        • 本というもの = 総称

    • some + 可像名詞複数形: (一部の)〜

      • some books

        • 本の複数

    • 無冠詞の不可像名詞: 〜というもの

      • money

        • お金というもの = 総称

    • some + 不可像名詞: (少量の)〜

      • some money

        • (少額の)お金

72: some と any

  • some は肯定文、any は疑問文・否定文で使うというが、疑問文でも any ではなく、some を使う場合がある

      • Could you lend me some money? (○)

      • Could you lend me money? (△)

      • Could you lend me any money? (☓)

    • any の基本的な意味は「何でも」

    • 「お金」は英語で money ではなく some money

  • 逆に肯定文で any を用いることもある

    • will / can / would / could / may / might と使うことが多い

      • Do you have something to write with? Anything will do.

        • 何か書くものない? 何でもいいから

73: 所有していない所有格

  • 所有格は「<人>の所有の」という意味以外に「<人>が利用している」という意味がある

    • my train といえば、ふつう「私が利用した列車」という意味になる

  • 逆に所有していることを表したいときに、所有格だけでは不十分な場合もある

    • 僕はマイカーを持っている

      • I have my car. (☓)

      • I have a car. (○)

      • 特殊な場合をのぞいて、have と所有格は一緒に使えない

    • マイカーを買うゆとりがない

      • I can't afford my car. (☓)

      • I can't afford a car of my own. (○)

      • 「自分専用者」ということを強調するのであれば of one's own「自分専用の」を使う

    • マイホームを買うことにした

      • I've decided to buy my house. (☓)

      • I've decided to buy my own house. (○)

      • 日本語の「マイ〜」は往々にして my 〜 ではなく、my own 〜 になる

第 5 章: 文体

74: 倒置構文

  • 旧情報

    • 聞き手も知っていると予想されること

  • 新情報

    • 聞き手は知らないと予想されること

  • 一般に「旧情報」は文頭に現れ、「新情報」は文末に現れる

75: there is 構文

  • ★「There is 構文」は新情報を導入する

    • There is a + 名詞 〜: 新情報

    • There is the + 名詞 〜: まれ

76: there is 〜 doing / p.p.

  • ★「...が〜している」

    • There is + a + 名詞 + doing 〜: 名詞は「新情報」

    • The + 名詞 + is doing 〜: 名詞は「旧情報」

  • 「〜が残っている」の訳は決まり文句があり、there is 〜 left と訳す

77: 代名詞を文末にしないように

  • 代名詞(旧情報)で文を終えるのはよくない

  • 例 1

    • SV 〜. We don't realize it. (△)

    • We don't realize that SV 〜. (○)

  • 例 2

    • SV 〜. I think so. (△)

    • I think that SV 〜. (○)

    • SV 〜. This is what I think. (○)

78: 句動詞の語順

  • 「(水などを)止める」という熟語(句動詞) turn / 〜 / off の目的語の位置は、文法的には turn off the tap でも turn the tap off でもよいことになっている

    • しかし、この 2 つは微妙に伝えたいことが異なる

    • turn off the tap だと the tap が新情報

      • 「止めるのはどの蛇口?」という問いに対して返事をするのなら、この語順

    • turn the tap off だと off が新情報

      • 止めることに重点をおくのであればこの語順

  • 代名詞は間に挟む

    • turn / 〜 / off の目的語が代名詞(例えば it)の場合は、turn it off の語順しか許されない

    • 代名詞は一度出てきた名詞を受けるわけであるから、一般には旧情報とみなされる

  • これは他の「他動詞 + 副詞」の句動詞でも当てはまる

    • back 〜 up / bring 〜 up / call 〜 off など

79: 第 4 文型か第 3 文型か

  • 「先生が私に人形をくれました」の 2 つの訳

    • My teacher gave me a doll.

      • a doll が新情報

    • My teacher gave a doll to me.

      • to me が新情報

80: 節の語順

  • ★ when 節の位置で重点情報が変わる

    • When SV 〜, SV ...:「〜したとき、...した」

      • 重点は主節(when 節が旧情報、主節が新情報)

    • SV ..., when SV 〜:「...したのは〜したときだ」

      • 重点は when 節(主節が旧情報、when 節が新情報)

  • because の注意点

    • because という接続詞を使う以上、SV は 2 つ必要

      • SV 〜. Because SV ... (☓)

        • 文法的に非文。SV は 2 つ必要

      • SV 〜 (,) because SV ... (○)

      • SV 〜. This is because SV ... (○)

      • Because SV ..., SV 〜 (△)

        • 文法的には正しいがなるべく避けたい

        • because はふつう新情報を言及するときに用いる語だから

      • Just because SV 〜, SV ... (○)

        • Because 節を文頭にしたいときは、just から始める場合が多い

  • Why 〜 ? に対して Because ... で答える文

    • 一見 SV が 1 つしかないように思えるが、実は Because の前にもう 1 つ SV 〜 が隠れている

    • "Why were you late?" "(I was late) because our train was late."

  • ★ 理由を表す接続詞と情報の新旧

    • SV 〜, because SV ...:「〜は...だからだ」

      • SV 〜 が旧情報、because 〜 が新情報

    • Since SV, SV 〜:「(知っての通り)...なのだから〜だ」

      • since 〜 が旧情報、SV 〜 が新情報

    • SV ..., so SV 〜:「...だ。だから〜だ」

      • SV ... が旧情報、so 〜 が新情報

コラム 3: 接続詞と接続副詞

  • but が接続詞で however が接続副詞

  • 接続詞の次にカンマを打つことは(挿入でもない限り)ないが、接続副詞の次には必ずカンマが必要

  • 等位接続詞の場合は、文の先頭において、大文字にして But などとすることは回避される

    • 接続副詞は「前の文で必ず切って、新たに大文字からスタートするか」、「主語と動詞の間に挿入的に入れるか」のどちらか

  • また、等位接続詞の前の文はカンマで区切るのが大鉄則

  • 使い方

    • SV 〜, but SV ... (○)

      • 等位接続詞の前はカンマで区切り、but は小文字

    • SV 〜. But SV ... (△)

      • アカデミックな書き方では敬遠される

    • SV 〜, however SV ... (☓)

      • 接続副詞の前は文を切らなければならない

    • SV 〜. However, SV ... (○)

      • 接続副詞の直後にはカンマを打つ

    • SV 〜. S, however, V ... (○)

      • 主語と動詞の間に接続副詞を挟んでもよい

81: 受動態

  • 受動態を使うのは行為者が不明 or 言いにくい時

    • 行為者がわかっているなら能動態で書くほうがはるかに自然

    • 受動態の文で by 以下が付くのはまれ

  • 受動態で by 以下が付く時

    • 新情報の時

      • 新情報として際立たせたい時に by 以下を付加する

    • by 以下の名詞に関係詞等の修飾語が付く場合

      • The window was broken by the burglars who broke into the house.

        • その窓は押し入ってきた賊たちによって破壊された

    • by 以下に対比を暗示する場合

      • America was discovered by Amerigo Vespucci.

        • アメリカを発見したのはアメリゴ=ベスプッチだよ

        • 対コロンブスを暗示している

    • 従節と主節の主語を揃えたい場合

      • If you hate others, you'll be hated by them in turn.

        • 他人を憎めば、今度は自分が憎まれる

        • ここだと両方 you に統一したい

    • ただし、これらの用法は頻度が高いわけではないので、行為者がわかっているのなら能動態で書くのがあくまでも本筋である

  • ★ 受動態の文を使う場合

    • 1: 基本的には行為者が不明 or 言いにくい場合

    • 2: by 以下が付く場合

      • 主語が旧情報で by 以下が新情報

      • by 以下の名詞に修飾語が付く場合

      • by 以下に対比を暗示する場合

      • 主節と従節の主語を揃えたいため

82: 無生物主語構文

  • 無生物主語構文

    • 無生物(人間でないもの)を主語に立てる構文

    • S enable sb to do 〜 / S make it possible for sb to do 〜

      • S が<人>に〜することを可能にさせる

    • S prevent(keep / stop) sb from doing 〜

      • S が<人>が〜するのを妨げる

  • 無生物主語構文は、どちらかと言うと論文調の堅い文章体

    • 逆に言うと、口語体ではほとんど使われることはない

83: 抽象名詞

  • 抽象名詞は堅い文章体

    • ちなみに口語体は話し言葉でも書き言葉でも両方に使える

    • なので、なるべく口語体の文を書く癖をつけておいた方が汎用度も高いし、応用が利く

  • 抽象名詞をどうやって口語体にするか

    • 基本的には抽象名詞で表現されている名詞の動詞形や形容詞形を考える

    • これがそのまま使えればよいし、多少加工が必要な場合は how でつなげないか考える

    • 勉強の重要性

      • how important it is to study

      • これで importance を使わないで済む

    • 睡眠の量

      • how long(many hours) you sleep

      • これで quantity を使わないで済む

    • 睡眠の質

      • how well(deeply / soundly) you sleep

      • これで quality を使わないで済む

84: 仮主語(形式主語)

  • 英語では主語を長くするのは一般的に敬遠されるので、主語が長くなりそうなときは「仮主語(形式主語)の it」を用いる

    • そして it is と言ってから、to 不定詞や that 節などで「真主語」を示す

  • it を仮主語で使いたいなら、it is の次は名詞にせず、形容詞にしなければならない

    • もちろんこれには、it is no wonder that SV 〜 などの例外はある

  • 真主語を to 不定詞にするか that 節にするか

    • 一般には「仮定的なこと」「これからやること」なら to 不定詞にする

    • 「確定的なこと」「現実的なこと」「前提とされていること」なら that 節とする

85: 連鎖関係代名詞

  • 連鎖関係代名詞

    • 先行詞 + [関係代名詞(主格) + {S + think} + V 〜] のような構造の関係代名詞のこと

    • The person [who {I thought} was his brother] turned out to be 〜

  • ちなみに、連鎖関係代名詞は主格であっても省略されることがある

      • The person I thought was his brother turned out to be a complete stranger.

    • 主格の関係代名詞は省略できないのが原則だが、連鎖の場合はネイティブスピーカーも目的格と勘違いするらしく省略される

      • しかし、これは作文では避けたい

86: 見せかけの have to

  • 見せかけの have to

      • I don't want to listen to what you have to say.

        • 君の言い訳など聞きたくない

    • この have to は「〜しなければならない」という熟語ではない

    • 正しくは You have something to say. と同じ構造

    • これを「見せかけの have to」と呼んでいる

  • 「見せかけの have to」と「本当の have to」の見分け方

    • 1: 関係代名詞中の have to は「見せかけの have to」である可能性が高い

    • 2:「本当の have to」だと思ったら「仕方なく〜しなければならない」という日本語で訳してみて、しっくりくるか確認する

    • 3:「見せかけの have to」はだいたい次の動詞が say / teach / offer である

  • とはいえ、「見せかけの have to」を英作文で使うのは what 〜 have to say という決まり文句が圧倒的に多い

    • 〜の言葉 / 発言 / 発言内容 / 内容 / 話 / 声 / 言い分、などと意訳できる

87: not の射程

  • 「〜ではないと思う」の訳

    • I think (that) S not V 〜 は文法的に不可ではないが、使用頻度は極めて低い

    • I don't think (that) SV 〜 と書くのが自然

  • not 〜 because ... の解釈

    • 2 通りに解釈できてしまう

      • 「...だから〜ない」という場合と「...だからと言って〜ない」の 2 つ

      • 紛らわしいので「...だからと言って〜ない」という意味にしたければ、because の直前に just を置いて、not 〜 just because ... とすべき

      • Sue didn't marry him because he was rich.

        • スーは彼が金持ちだったから結婚しなかった

      • Sue didn't marry him just because he was rich.

        • スーは彼が金持ちだったからという理由で結婚したわけではない

88: 二重否定

  • 日本語の場合、二重否定を用いるのは断定を避ける効果がある

  • 英語の場合は逆で、二重否定のほうが肯定よりも意味が強くなる

第 6 章: 対比

89: 関係詞の制限用法と非制限用法

    • Mr. Parker has two daughters who work for a bank. (制限用法 / 限定用法)

      • パーカー氏には銀行勤めをしている娘さんが二人います

      • 銀行に勤めていない娘がいるかもしれない。対比を暗示する

    • Mr. Parker has two daughters, who work for a bank. (非制限用法 / 継続用法)

      • パーカー氏には娘さんが二人いて、二人とも銀行に勤めてます

      • 先行詞を補足説明しているだけ。暗示はない

  • 先行詞が固有名詞の場合

    • 必ず非制限用法にする(カンマを付ける)

    • 固有名詞は世の中に 1 つしか存在せず、対比概念はないため

90: 文末の副詞句

  • 文末の副詞句は通常「対比」を暗示する

    • The train is crowded. (○)

    • The train is crowded with people. (△)

      • 「猿ではなく人間でいっぱいだった」のような意味になりかねない

  • 日本語と英語は常に 1 対 1 で対応するものではなく、日本語に書いてあることをすべて英語にすればよいわけではない

91: 限定用法の形容詞

  • 限定用法

    • 形容詞が名詞を直接修飾する用法

    • 限定用法の形容詞は対比を暗示する

      • This is a beautiful flower.

        • これは美しい花だ → 醜い花ではない

  • 叙述用法

    • 単に主語や目的語の説明をするだけで、対比概念までは暗示しない

      • This flower is beautiful.

        • この花は美しい

  • 対比概念がないものに関しては、限定用法は存在しない

    • black snow がないので、white snow とは表現しない

92: 形容詞の語順

  • 形容詞の語順は「主観 → 客観」の順番

    • 大雑把には、主観的なものが前で、客観的なものが後ろになる

    • 「日本の伝統文化」の場合

      • traditional Japanese culture が正しい。Japanese traditional culture ではない

  • 「国籍名」は最後に来る

93: It is 〜 that ... の対比構文

  • It is 〜 that ... の対比構文

    • かつて強調構文と教わったもの

    • しかし、この構文を用いる 1 番の意義は「対比」することにある

      • 正確には It is not A but B that ... の形をとる

94:「一般に人」

  • 日本語の「我々」と英語の we はいささか趣が異なる

    • 英語で we というときは「they という言葉の対比概念」として使っていることを認識しなくてはならない

  • 「我々 vs 我々以外」という図式を感じさせたくなければ you を用いるべき

    • これを俗に「一般に<人>を表す you」という

    • ただし、これも万能ではない

      • You should / must / will 〜 という文で使うときは特定の「あなた」の意味になることが多い

  • we が使えるのは対比概念が存在する時

    • 主に「人間」(<-> 動物)、「現代人」(<-> 昔の人)、「我々日本人」(<-> 日本人以外の外国人) の 3 つ

95: it と this と that

  • 日本語で「それ」といった場合は、具体的な事物 1 つを指す場合と、内容全体を指す場合がある

  • 英語の it は原則前文の 1 語を指す

    • it が前文の内容全体を指すということは原則としてない

  • 前文の内容を指す場合は、自分の発言なら this を、相手の発言を受けるなら that を使うのが原則

  • this と that は対比概念であるが、it 自体は特に対比を暗示するものではない

  • that は文末に置いてもよい

    • I've already given Chris it. (☓)

      • it はふつう旧情報なので、文末にはしない

      • I've already given it to Chris. なら OK

    • I've already given Chris that. (○)

      • that は文末に置いてもよい。that というときには何がしかの this という概念を念頭に置いている

      • このような対比概念は新情報に属すると考えられるので、文末に置く理由がある

コラム 5: much の勘違い

  • 形容詞を強調するときは very much ではなく、形容詞の直前に very を置く

    • This flower is very beautiful. (○)

    • This flower is beautiful very much. (☓)

  • much は原則的に形容詞

    • I ate cake too much. (△)

    • I ate too much cake. (○)

  • much はすべての動詞を修飾できるわけではない

    • I've lost weight very much. (☓)

    • I've lost a lot of weight. (○)

  • much は原則として肯定文では使えない

    • I have much money. (☓)

    • I have a lot of money. (○)

    • 例外として so / as / too / how / very と使うときは肯定文でも可

96: 比較構文の基本の盲点

  • 「少ない」の訳

    • 可像名詞なら few、不可像名詞なら little

    • few の比較級は fewer、little の比較級が less

  • 「少ない」から「〜ほど...ない」という発想に変える

    • not as ... as 〜 に置き換える

  • as と as の間に挟める語

    • 形容詞か副詞だけ

      • as + 形容詞 + as 〜 / as + 副詞 + as 〜

    • 名詞を挟みたいときは many か much を添える

      • as many + 可像名詞 + as 〜 / as much + 不可像名詞 + as 〜

  • 比較構文の as や than は原則は接続詞

    • as や than は基本的に接続詞であるから、直後は SV 構造になるのが通常だが、as / than 以下の主語が代名詞以外のときは動詞(or 助動詞)は省略されることがある

  • as / than 以下は明らかなことを述べる

97: 比較対象の統一

  • 英語の比較構文の原則に「比較対象は意味の上でも文法的にも同レベルのものでなければならない」というものがある

  • 比較や対照を表す構文中で使う代名詞は、単数なら that、複数なら those

98: 比較級の強調語

  • ★ 比較級の強調語の違い

    • 〜 much / far / a lot / a great deal + 比較級 + than ...

      • 〜 と ... は大差

    • 〜 even / still + 比較級 + than ...

      • ... もかなりのものだが 〜 はもっとすごい

  • ★ more の次が名詞の場合は要注意

    • 〜 many more + 可像名詞 + than ...

    • 〜 much more + 不可像名詞 + than ...

99: 最上級

  • 最上級構文には全体集合を明示する必要がある

      • Sam is the tallest student in the class.

        • サムはクラスでいちばん背が高い

      • Sam is the tallest of all the students.

        • サムはすべての学生の中でいちばん背が高い

    • 最上級を使う場合は、この in 以下や of 以下の部分が不可欠の要素となる

    • ever を使って「史上で」のようにする場合もある

    • また、最上級の次の全体集合は関係代名詞節で示されることもある

  • 最上級には the が付く

    • これは厳密に言うと、最上級に the が付いているのではなく、最上級の次の名詞(省略されている場合もあるが)に the が付いている

    • 全体集合さえ示されば、最上級で表される「いちばん〜」なものは「唯一」に決まることになる

      • the は「唯一」を表すので(S58)、最上級に the が付く

  • 最上級に the が付かない場合

    • This lake is the deepest in Japan.

      • この湖は日本でいちばん深い

      • この例では the が付く

      • この場合は deepest の後に lake が省略されている

        • This lake is the deepest (lake) in Japan.

    • This lake is deepest at this point.

      • この湖はこの地点がいちばん深い

      • この例では the がつかない

      • この場合は deepest の後に lake が省略されてない。なので、the も付かない(the は上述の通り、名詞に付く)

100:「〜ほど...なものはない」

  • 最上級 <-> 原級・比較級

    • 「時ほど貴重なものはない」の訳 5 通り

      • Time is the most precious thing of all.

        • 最上級の形

      • Nothing is as precious as time.

        • Nothing is as ... as 〜 の形

      • Nothing is more precious than time.

        • Nothing is 比較級 than 〜 の形

      • Time is as precious as anything else.

        • 〜 is as ... as anything の形

      • Time is more precious than anything else.

        • 〜 is 比較級 than anything else の形

  • No other xxx as ... as 〜 などで other を使う場合、other の次の名詞は単数形にすることに注意

    • 通常は other cities のように複数形にするのがふつうだが、比較構文においては単数形にする

    • 英語の比較は「1 対 1 対応」が基本だから

  • 日本語の「〜ほど...なものはない」は必ずしも英語の「Nothing is 比較級 than 〜」などの表現とは一致しない

    • really で強調するほうが適切な場合などがある

101: 最上級相当表現

  • ★ 文頭の否定語と倒置のパターン

    • Nowhere [be 動詞 + S / 助動詞 + S + 動詞原形 / have + S + p.p.] [as 〜 as / 比較級 + than] in ...

      • ...(における)ほど S が 〜 な場所はどこにもない

  • as / than 以下が省略されるパターン

    • 前の文の as / than 以下と同じ場合

      • Nothing is more precious than time, but nothing is more irritating (than time).

        • 時間ほど貴重なものはないが、時間ほど人をいらつかせるものもない

    • this との比較

      • この場合は could「〜できよう」と使う場合が多い

      • Nothing could be as ... (as this)

      • Nothing could be 比較級 ... (than this)

      • Nothing could be father from the truth (than this).

        • これほど真実からかけ離れていることはなかろう

    • 「今」との比較

      • この場合は主節が have never + p.p. であることが多い

      • S + have never + p.p. + as ... (as now)

      • S + have never + p.p. + 比較級 ... (than now)

      • Never before have so many people been so well of (as they are now).

        • 今ほど多くの人々がこんなにも裕福であった時代はなかった

    • 「現実」と「仮想」の比較

      • この場合は仮定法と使うことが多い

      • "How was your summer vacation?" "It couldn't have been better (that it was)."

        • 「夏休みはどうだった」「最高だったよ」

  • 「これほど〜な...をーしたことはない」の構文

    • 「こんなに美しい夕日を今まで見たことがない」の訳 5 通り

      • This is the most beautiful sunset I've ever seen.

        • これが最も頻度が高い

      • This is the first time I've ever seen such a beautiful sunset.

      • I have never seen such a beautiful sunset (as this).

      • I have never seen as beautiful a sunset (as this).

      • I have never seen a more beautiful sunset (than this).

102:「x 年ぶり」

  • 「x 年ぶりに ... した」の表現 2 種類

    • 1:「x 年ぶりに ... した」

    • 2:「こんな 〜 を ... するのは x 年ぶりだ」

  • ★「x 年ぶりに ... した」の 3 パターン

    • S + 過去形 + for the first time in x years.

      • The other day I played soccer for the first time in twenty years.

        • 先日、20 年ぶりにサッカーをした

    • S + 過去形 〜 . That was the first time in (the past) x years.

      • The other day I played soccer. That was the first time in (the past) twenty years.

    • S + hadn't + p.p. 〜 for (the past) x years (, but + S + 過去形).

      • I hadn't played soccer for (the past) twenty years, but I did the other day.

  • 「お久しぶりです」の 3 パターン

    • I haven't seen you for ages.

    • It's been a long time since I saw you last.

    • Long time, no see.

  • ★「こんな 〜 を ... するのは x 年ぶりだ」の 3 パターン

    • It[This] is the + 最上級 + 名詞 + have + p.p. for[in] (the past) x years.

      • This is the most beautiful sunset I've seen for (the past) ten years.

        • こんなに美しい夕日を見たのは 10 年ぶりだ

    • It[This] is the first time in (the past) x years that + S + have + p.p. + such 〜.

      • This is the first time in (the past) ten years that